【オフィス・リノベーションの注意点】

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オフィスの環境を改善するために、リノベーションを検討することをおすすめします。一般には「リフォーム」とも言われますが、この両者の違いは何でしょうか?

リフォームとは、本来「古くなったものを元に戻す」という意味です。賃貸アパートやマンションにおいて、入居者が退去した後、大家さんが必要に応じて行うのがこれです。「原状回復」と呼ばれることもあります。

また通常、リフォームは汚れや老朽化、損壊を回復する場合に使われます。キチンやトイレの設備変更、壁紙の張り直しなどがこれにあたります。

他方、リノベーションとは、英語で「再生」を意味します。建物や施設に工事を施し、効率性を高めたり、価値を上昇させることです。リフォームが「マイナスからゼロへ」であるとすれば、「プラス」にするのがリノベーションということができるでしょう。

オフィスにおいては、デザインや環境の改善、耐震性の強化などを行うことがリノベーションにあたります。たとえば、築年数が経ったオフィスを、リノベーションによって(最新とまではいかないものの)古さを感じさせないものに生まれ変わらせます。

オフィスのリノベーションは、外部の人に好感を持ってもらい、何より従業員の働く意欲を高め、効率性を向上させることを目的に行うものです。

効果が期待できるリノベーションですが、行う際に注意しなければならないのは、工事中に「仮オフィス」の場所を確保するかどうかです。

「仮オフィス」を使用する場合、現在の場所から遠すぎない場所が望ましいですし、コストも計算しなければなりません。通常業務と工事を並行させる場合は、手順やスペースを業者と綿密に相談し、業務に悪影響を与えないようにする工夫が求められます。

リノベーションの注意点
賃貸物件でリノベーションを行う際には、注意が必要です。通常、物件から退去する際には「原状回復」が求められるため、リノベーションによって大規模な回収を行ってしまうと、回復費用がかさんでしまうからです。

ですから、リノベーション前に、「工事が可能かどうか」「どの程度まで可能か」「退去時の原状回復はどこまで必要か」を、管理会社などと綿密に打ち合わせ、合意しておくことが必要です。できれば、文書を取り交わしておくことがベターです。

もちろん、自社所有のオフィスであれば、自由度が高くなります。それでも、リノベーションが消防法などの規制に引っかかる可能性もあります。これも、管理会社や施工業者との相談が欠かせないところですので、怠ってはなりません。

もし、リノベーションされた物件を新規に賃貸する場合はどうでしょうか。リノベーションによって賃貸コストが上昇している場合がありますので、賃料の確認が欠かせないことは言うまでもありません。

それだけでなく、賃貸候補となっている物件が、現在のオフィスに比べて機能性に優れているか、従業員にとって働きやすいかどうかなど、よく比較・検討することが大切です。現在のオフィスをリフォーム(改修)した方が、コスト的にも、効果の上でも良いことさえあるからです。

効果的なリノベーションは、適切なプロセスを経てこそ、成功裏に実行可能です。オフィス・リノベーションによって、従業員のモチベーションを引き上げ、仕事の生産性を上げ、ひいては業績を伸ばすことが可能になります。

リノベーションの種類
一口にリノベーションといっても、いくつかの種類があります。

まず、オフィス全体のリノベーション(フルリノベーション)の場合です。エントランス、執務エリア、会議室、役員室といった全体の工事を行うもので、工期は1カ月ほどになります。この場合、費用はおおむね、坪あたり20〜30万円といったところでしょう。なかなかにコストがかかるものであることが、ご理解いただけると思います。

全面的ではないリノベーション(部分リノベーション)の場合、価格はより安価になります。たとえば、エントランスの改修や、休憩スペースの設置のみの場合です。価格は坪あたり10万円前後で、工期は1〜2週間というところでしょう。

部分リノベーションは、フルリノベーションと比べて、完成後のイメージを持ちやすいという利点があります。反面、工事に際して、オフィス全体の強度劣化をチェックすることができません。このため、工事後に何らかの問題が露見することがあり得ます。

もちろん、以上の価格や工期などは、はあくまで「目安」です。フルリノベーションにするか、部分リノベーションにとどめるかは、予算の都合だけでなく、全体の目的を定めた上で考慮することになります。従業員間のコミュニケーションの促進、休憩スペースの確保などといった目的を実現するために、どの方法がふさわしいか、施工業者との具体的な相談が欠かせません。

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