栃木県宇都宮市と栃木県北地域の事業者様に『オフィスづくり』のサポートさせていただいている栃木オフィスづくり.comです。
今回は、オフィスのエントランス(受付)について述べたいと思います。
エントランスは「会社の顔」
エントランスは、来客が最初に見る会社の部分であることはいうまでもありません。即ち、「会社の顔」ということができます。
実際には、来客や社員がエントランスにいる時間はわずかの間だけです。それだけに、エントランスでは第一印象が非常に重要になります。来客には「会社の空間に入った」ことを印象づけられますので、そこで好印象を与えることができれば、企業自身や商品、サービスに対する評価を高めることができます。逆に、エントランスが汚れていて、薄暗かったりすれば、その企業によい印象を抱く人はいないでしょう。
ですから、エントランスは、会社がお客様全体に与えたい印象、ヴィジョンやコーポレート・アイデンティティを表現する場所であるということができます。それは、カラーやロゴ、素材(看板やオブジェ、観葉植物、カーペットなど)で表現されます。
同時に、エントランスは、社員には「がんばるぞ」というモチベーションを与え、社内の一体化を図るべき空間です。さらに外部から不審者の侵入を防ぐという、セキュリティ上も重要な場所でもあります。このような形で、エントランスを使って社員の満足度を上げ、ひいては生産性向上を図るという観点を重視する企業は、増える傾向にあります。
会社の引っ越しやリニューアルの際には、エントランスのデザインや構成を見直してみてはいかがでしょうか。
エントランスは「オフィスの一部」
エントランスは孤立したものではなく、オフィスの一部であることを忘れてはなりません。エントランスをオフィスの他の部分と切り離し、そこだけに凝ったデザインを採用したりすべきではありません。エントランスの工夫は、あくまで、オフィス全体のデザイン、レイアウトがあった上でのことです。
また、エントランスには、一定のスペースを確保することが必要です。業務を行う場所ではないとはいえ、あまりに狭かったり、暗いエントランスでは、社員の士気を下げ、来客の印象を悪化させてしまいます。傘立てなどは、社員用と来客用を区別することも必要です。
また、エントランスから応接室などへの導線を短く、スムーズにすることも必要です。来客が、社員の執務スペースを長々と経由して応接室に入るようだと、情報セキュリティの観点からも懸念が残ってしまいます。また、オフィスが手狭になったからといって、エントランスに社内の荷物や書類などを置くことは絶対に避けましょう。
これらは、オフィスレイアウトを考える際に、念頭に置いておきたいことです。
- エントランスの機能
ここで、エントランスの持っている機能について箇条書きにしておきます。すでに述べた機能も含まれますが、整理する上で参考になるかと思います。 - ブランディング機能
企業のイメージアップ。エントランスのデザインや素材の展示などを通じて、取引先やお客に対してイメージアップを図るものです。 - インフォメーション機能
製品の展示、企業理念や印刷物の掲示などを通じて、企業や製品の情報を知らせる機能です。 - コミュニケーション機能
来客との挨拶、ミーティングなどを通じて、コミュニケーションを図る機能です。最近は、エントランスにミーティングの場を設置する事例は減っているようです。 - セキュリティ機能
防犯カメラ、ゲートセキュリティなどによって、企業や顧客情報の漏えいを防ぐことです。パーティションによって、外部から直接に内部が見えないようすることも、この一部です。 - その他の機能
受付・接客業務などを行います。最近では、アルコール消毒液を設置するなどの心配りも欲しいところです。
これらの機能を念頭に置きつつ、どの機能を重視するか、検討するようにしましょう。デザインは、それに大きく関わる問題です。
オブジェの選定は慎重に行う
前節「インフォメーション機能」で述べましたが、エントランスに自社の商品を展示することで、来客に具体的なイメージを持たせることができます。これは、一般消費者が目にすることが多い商品に限りません。たとえば、自社製スーパーコンピュータの一部を展示している企業もあります。サービス業では、パネルやメッセージ文を掲示するといったことも有効でしょう。
エントランスに観葉植物を置くことは、社員や来客のストレスを軽減する「癒やし」効果のほか、空気の浄化や保湿という面でもメリットがあります。半面、植物をきれいに保たないと企業のイメージダウンにつながります。これらを両立させるには、給水などの管理作業が少なくてすみ、落葉がない植物が適しています。サンスペリア、アレカヤシ、ユッカなどがその一例です。
絵画や水槽などを置く場合には、その選定を慎重に行うことが重要です。1980年代のバブル期には、購入した高価な絵画を展示する企業がいくつか見られましたが、これらは「事業以外のことにお金を使っている」と受け取られ、お客や来客に良いイメージを与えるとは限らないからです。
また、水槽などで生物を飼う場合は、清潔に保たないと、逆にエントランスの美観を損ね、場合によっては異臭や害虫が発生する原因になります。これらは企業イメージの低下につながるので、管理コストや担当者と併せて慎重に考えましょう。
印象深いエントランスの例
エントランスには、受付用の内線電話機、傘立て、ソファなどを置くのが一般的です。これらも、工夫次第で特徴を出すことができます。電話機のデザインを、コーポレートカラーに合わせたものにすることや、電話機の代わりにタブレット端末を置くこともよいでしょう。また、来客が待つ時間を考慮して、ソファを置くことも重要です。無人の場合には、オフィス内部が見えないようにパーティションを設置したり、防犯カメラを置くことも必要です。
来客にインパクト与えるエントランスとしては、まず、カラーにシンボルカラー(コーポレートカラー)を用いることです。また、カーペットにロゴマークを入れることも効果的です。某IT(情報技術)企業では、自社キャラクターのオブジェを設置していました。多くの来客が記念撮影を行い、イメージアップに効果的でした。
これらにより、エントランスのデザインに一貫性を持たせこともできます。
最近では、フリーアドレスのオフィスも増えています。このようなオフィスでは、社員は自席だけで仕事をするわけではなく、カウンター、ロビーなどでも仕事をすることがあります。この場合には、パーティションで区切ったエントランスは似つかわしくありません。来客は直接、社員の働く場所に足を踏み入れるようなオープンなレイアウトが、適しています。ただ、セキュリティ対策は、別途、求められます。
エントランス工事で注意すべきこと
エントランス工事を発注する際には、いくつかポイントがあります。長期間にわたってエントランス工事が続くと業務に支障が出ますし、見栄えもよくありません。土日や夏休み、あるいは夜間などの時期に工事が可能かどうか、確認するようにしましょう。
施行後、エントランスは毎日掃除する必要があります。この点からも、掃除しやすいレイアウトを心がけるようにしましょう。ロゴマークなどが立体オブジェとして壁面に設置されている場合、思いのほかホコリがたまりますので、とくに念入りに清掃しましょう。
最後に、エントランス工事には、電話、照明、床など、幅広い分野のチェックと工事が必要になることを指摘しておきたいと思います。事前に、施工業者と十分な打ち合わせを行いたいところです。【栃木オフィス作り.com】は、ワンストップでのご相談が可能です。
御社だけのエントランスが、企業ブランドイメージを向上させ、業績に結び付くことを願っています。
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