オフィスのユニバーサルデザイン化という考え方(1)

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東京五輪・パラリンピックや「働き方改革」を契機として、建物のバリアフリー化が進んでいます。高齢者や障がい者の雇用が進む、オフィスも同様です。

このように、バリアフリー化とは、高齢者、障がい者にとって暮らしやすい町、建物をめざすためのものです。

それに対して、高齢者、障がい者だけでなく、性別や国籍などの「違い」も加味し、すべての人の暮らしやすさ、働きやすさを追究するのが「ユニバーサルデザイン」というコンセプトです。

では、ユニバーサルデザインとはどのようなものでしょうか。この提唱者であり、米国の建築家である故ロナルド・メイス氏は、以下のように定義しています。

  • 公平性:誰もが同じように使える
  • 柔軟性:使う上で自由度があること
  • 簡便性:使い方が簡単であること
  • 明確さ:情報がすぐに理解できること
  • 安全性:ミスを許容できること
  • 持続性:身体に過度な負担をかけないこと
  • 空間性:十分な大きさと空間があること

この考え方は、私たちの生活のなかに徐々に普及しつつあります。たとえば、以下のような例があります。

  • シャワートイレ(元元は障がい者向けに設計された)
  • センサー式の蛇口
  • 幅を広げた駅の改札
  • 音声やジェスチャーによるIT(情報技術)機器への入力
  • 標識(ピクトグラム)

この考え方は、オフィスにおいても重要になってきています。

その理由の一つは、高齢者による人材不足は慢性化しているからです。定年延長などによる高齢者や女性の雇用拡大、外国人労働者の受け入れなどは、今後さらに拡大するでしょう。これに対応するには、オフィスのユニバーサルデザイン化が不可欠です。

二つ目に、グローバル化によって人材も世界に求める時代になっているからです。国籍を問わず働けるユニバーサルデザインは、大企業・中堅企業を筆頭に、必須のものになりつつあります。

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